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なぜ時間予約を導入していないのか?

[2020.05.15]

当クリニックでは順番予約を導入してもうすぐ1年になろうとしています。新型コロナウィルス感染症の影響は受けてはいますが、患者様ご自身の診察順が近くなってから来院できるのでおおむね好評です。ただ患者様とお話ししていて時折聞かれるのが「〇〇番だと何時くらいの診察になりますか?」「〇〇時くらいに診療を受けたいのですが・・・」などの声です。私も予約システム導入の際には『順番予約』と『時間予約』で悩みましたが、最終的には『順番予約』に落ち着きました。理由は、患者様の症状はひとりひとり異なるため診療時間をあらかじめ固定することができず、もし診療時間に無理な制限を設けてしまうと“私の考える丁寧な診察”ができないと考えたからです。一般的に、予約受付が可能な業態というのは、一人ひとりにかかる時間があらかじめ固定されているか、あるいは個人差が少ないものです。

例を挙げると、マッサージやカウンセリングは、30分や1時間などと時間が決められているので、完全に時間予約制にすることができます。クリニックでも、歯科や産婦人科など専門性が高く、結果的に診療内容がほぼ似たようなものになる場合は、時間予約を導入しているところがあります。しかし、内科や小児科のように、患者様がどんな症状で来院されるのかが読めない診療科だと、時間予約を取るのは難しいのです。これはweb問診システムを導入していても無理があります。

うちもそうですが、「予約なし」で受診される患者様は一定の割合でいらっしゃいます。順番予約であれば空いている番号に入れることができますが、時間予約の場合はどうでしょうか?よくある不満が「予約した時間になっても診察が始まらない」です。実際、時間予約のクリニックでは、診察について「〇〇分遅れ」などの院内表示があるところもあります。時間通りにはなかなか始まらない/終わらないことが見て取れます。そもそも完全予約制で空き時間ができてもよいという業態は、一人ひとりから高額な報酬が得られるものです。完全予約制という言葉に高級感が漂っているのは、そのシステムに伴うロスの部分も顧客(=患者様)が負担しているからにほかなりません。

しかし、保険診療の医療は、限られた人のみが受けられる高級なサービスではありません。誰もが平等にその恩恵を受けることができるものです。

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