手足多汗症(イオントフォレーシス)治療
イオントフォレーシス治療
イオントフォレーシス治療は、多汗を認める⼿のひらや⾜底を⽔道⽔の⼊った容器の中に浸し、直流電流を流して行う治療です。陽極側で電気分解により⽣じた⽔素イオンが、汗の分泌部に作⽤して、発汗を抑えます。ただし根治的治療ではありませんので、続けて行う必要があります。
方法
多汗を認める⼿のひらや⾜の裏を⽔道⽔の⼊った容器の中に浸し、5〜13mAの直流電流を流します。治療効果は陽極側で強いため、⼿のひらを治療する場合は左右の⼿のひらを交互に陽極にします。電極の上にタオルを乗せ、⼿のひらを密着させ⼿⾜が⽔に沈んでしまわない程度に⽔道⽔を⼊れます。
初期治療
1回あたり約10~15分間の治療を週に2回続けます。初期治療を5,6回⾏うと汗の量が減ってきます。
維持療法
初期治療の効果が現れたら、同じ⽅法で週1回⾏います。維持療法を⾏っている間は治療効果が続きますが、治療を中⽌すると元の状態に戻りますので、治療効果を維持するためにはその後も週に1回のペースで継続します。
持ち物
タオル・・・治療終了後に手足を拭くのに必要です。
治療の可否について
治療可能な方
原発性(過剰な発汗が明らかな原因がないまま6カ月以上認められる)の方で、かつ、下記6症状の内、2項目以上当てはまる方に限られます。
- 最初に症状が出たのが25 歳以下であること
- 対称性に発汗がみられること
- 睡眠中は発汗が止まっていること
- 1週間に1回以上多汗のエピソードがあること
- 家族歴がみられること
- 上記理由により日常生活に支障をきたしていること
治療を受けることができない方
- 心臓に障害のある方(ペースメーカー装着者)
- ぜんそく、枯草熱のある方
- 妊娠中の方
- 刺青のある方→やけどの可能性あり
- 施術部位に傷のある方
- 施術部位近くの体内にインプラントや骨固定等の金属がある方
- 施術部位にネイル・マニキュア・ペディキュアをしている方
予約
平日午後に行います。予約は当面の間、電話もしくは直接窓口のみとさせていただきます。
Q&A
Q1.イオントフォレーシス療法はなぜ効果があるのですか︖
A1.⽔道⽔に直流電流を流すことにより⽔が電気分解され、陽極側に⽣じた⽔素イオンがエクリン汗腺(汗を出す汗腺)の分泌部に作⽤して発汗を抑制させます。
Q2.電流を流した時に痛みはありますか︖
A2.電流を強くしすぎるとピリピリとした刺激を感じます。実際の治療ではわずかな刺激を感じる程度ですので、お⼦様でも無理なく治療していただけます。また、治療前に⽪膚表⾯にワセリンを塗布するとピリピリ感が軽減し、電流量を多くすることができるので治療効果が⾼まります。
Q3.治療費⽤は高額ですか︖
A3.イオントフォレーシス治療は保険適応です。加入されている保険の種類により、負担割合は異なります。
Q4.はじめて受診する際には予約は必要ですか︖
A4.機器の関係もあり、当面は電話もしくは窓口での予約といたします(インターネットでの予約不可)。再診は受診時に次回予約をお願いいたします。
Q5.持ち物はありますか︖
A5.治療終了後に⼿や⾜を拭くタオルを持参ください。お願いいたします。