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女性・男性の更年期障害(不定愁訴)

女性の更年期障害

ホルモンの関係で、うつ症状が現れる人は女性のほうが男性よりも約2倍多い、という報告があります。女性には妊娠と出産があるので、ホルモンの分泌の変動が大きく、その影響で脳内の神経伝達物質の量が変わることが原因だと考えられています。また女性には40才代後半から50才代前半にかけて更年期が訪れ、不定愁訴という不快症状があらわれます。その程度には個人差がありますが、頭痛や肩こり、のぼせ、冷え、倦怠感、不眠などに悩まされます。女性の不定愁訴の発現割合をグラフにすると以下のようになります。

廣井正彦ら、日本産婦人科雑誌 49:433-439,1997

これらは、エストロゲンなどの女性ホルモンの分泌が急激に低下するためにおこる自律神経失調症で、症状は似ていますが、軽症うつとは原因が異なります。

男性の更年期障害(LOH症候群)

最近は男性も更年期障害で来院される患者さんが増加しています。
男性更年期障害(LOH症候群)とは聞き慣れない言葉かもしれませんが、原因は男性ホルモンの値が低いことにより起こる病気の一種であると考えられます。

男性ホルモンが減少すると

  • 不安感の増大
  • やる気・記憶力・性欲が大幅に低下
  • 筋力や骨が弱くなる

という症状が現れます。その引き金として『ストレス』が大きく関わっています。強いストレスが長時間続くと、脳のほうから精巣に男性ホルモンを出す指令が出なくなり、男性ホルモンが減ります。さらに、男性ホルモンには肥満を抑える効果もあるため、ホルモンの減少に伴って内臓脂肪が増え生活習慣病のリスクも高くなると指摘します。
ですから、女性の更年期障害は多くの場合回復するのと異なり、男性の場合はほっておいてもよくはなりません。

上記症状がある場合、男性ホルモンがどの程度分泌されているかを血液検査で調べます。その際、男性ホルモンの分泌にかかわる項目も調べます。糖代謝(糖尿病)/脂質(高脂血症)/赤血球(多血症)/肝臓機能/腎臓機能などもあわせて測定します。また、前立腺がんが潜んでいないか調べるために腫瘍(前立腺)マーカー:PSAの測定も行います。また場合により心電図、睡眠時無呼吸検査を行うこともあります。

一般的には女性・男性ともに、漢方薬やホルモンを補充する治療を中心に行います。当クリニックでは漢方薬で治療を行います(ホルモン補充は行っておりません)

 

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